2019年度卒業式 式辞?祝辞
式辞
実践女子大学?実践女子大学短期大学部 学長 城島 栄一郎
卒業生?修了生の皆さん、記念すべき足球现场直播,大发体育在线元年度の卒業?修了おめでとうございます。
ご両親ならびにご親族の皆さま、お嬢様の成長と今日のおめでたい日を迎えられたことを、心からお慶び申し上げます。
本来であれば、我々教職員も一堂に会して皆さんの門出を盛大にお祝いしたいところでありますが、今般の足球现场直播,大发体育在线への感染リスクを最小限にするために、このように縮小?簡素化した卒業式となったことを本当に残念に思います。
しかしながら所定の学業を修め立派に成長した皆さんを本日送り出すことを、教職員一同うれしく思い心から祝福いたします。
卒業生?修了生の皆さん、今日はこれまでの人生で最も大きい節目の日となります。
生まれてから、小学校、中学校、高校、短大?大学、大学院まで、皆さんは生徒?学生として家族と社会に支えられここまで成長してきました。社会へ羽ばたく今日のこの日の後は、否応なく今度は皆さんが家族を支え社会を支えていく立場にかわります。その気概をもって社会人として力強い一歩を踏み出してください。
本学は学祖下田歌子先生が「近代女子教育」の拠点として明治32年(1899年)に実践女学校?女子工芸学校を設立し、昨年5月に創立120周年を迎えました。
学祖の「女性が社会を変える、世界を変える」という「建学の精神」を受け継ぎ、本学は「品格高雅にして自立自営しうる女性の育成」を教育理念としてきました。これは机上の理論だけではなく実践的な知識?技術を身に付け、自立した女性として社会に貢献し活躍できる人材を育成することを目指したものです。
皆さんは、まさにこの教育を受けてこれから社会に出ていくことになります。
地球規模で世界を見ると、増え続ける人口問題や環境問題は避けて通れない課題です。また、世界経済や国際社会ではグローバル化とボーダレス化が更に進み、国際基準に対応して国際競争の中で生き抜いていかなければなりません。
平和で安全で安定しているように見える現在の日本ですが、今回の足球现场直播,大发体育在线など予期せぬ事態への対応、また、一段と少子高齢化が進み、困難でも解決していかなければならない課題が山積しています。この直面する課題を乗り越えていくためには、男女が同等に働くことができ、意思決定し、社会に貢献できるような男女共同参画社会の実現は必須となります。
本学で学び身につけた能力をしっかりと生かし、さらに自分自身を磨き続け、皆さんが男女共同参画社会の先頭に立って活躍されることを期待しています。
学生時代にあれをやればよかった、これが心残りという思いは多少なりともあるでしょう。しかし、学びは学生時代だけではありません。講義を受ける、本を読む、課題を解く、ということだけが勉強ではありません。
仕事上での課題を自分自身で発見しどう解決するか考え抜くことが勉強です。社会の問題にどう向き合うべきか考えていくことが勉強です。いろいろな問題に正面から取り組んで一歩一歩進むことが皆さんの成長となります。
人生100年という時代になって膨大な時間を持っている皆さんの可能性は無限です。
長い人生を充実したものにし、社会に貢献し、輝いていくためには、将来に対して夢を持ち目標を設定することが重要です。目標に向かって失敗を恐れず挑戦し、挑戦し続けることが悔いのない人生をおくることになります。
心がけてほしいことを3つあげます。
1.夢を持ち、目標を設定しチャレンジする。
自分の無限の可能性を信じること、為せば成る。です。
2. グローバル化、ボーダレス化を見据えて幅広い視点から社会を見る。
あらゆる分野で国境はなくなっています。
近視眼的見方は通用しません。
3. 健康増進と体力をつける。
長い人生、最後にものをいうのは健康と体力です。
本学が皆さんの母校です。折々に母校の先生方と連絡を取ってください。卒業後もすべての教職員は皆さんの成長をサポートします。今後社会に出ると、いろいろと悩むことや困ったことが出てくるでしょう。そういう時は遠慮なく母校を訪れ恩師の部屋のドアをたたいてください。また、大学時代の多くの友人とも連絡を取り合って、さらに深い友情をはぐくんでください。
最後に皆さんの今後の社会人としての活躍と、一人一人の人生が豊かで実りあるものとなることを祈念して、式辞とします。
祝辞
学校法人実践女子学園 理事長 山本 章正
皆さん、ご卒業?修了おめでとうございます。学校法人実践女子学園を代表して、心よりお祝い申し上げます。
本学を巣立って、これから様々な場へ晴れやかに羽ばたく皆さんに、私が人生において大切だと思うことを、一つお伝えしたいと思います。
人生には就職、結婚を始めとして岐路に立つ場面がたくさんあります。また、毎日の仕事や生活でも、多くのことを決定します。その時に、自分で考え抜いて決定し、実行する「自己決定力」を皆さんには身につけてほしいと思います。自分で決定する機会を積み重ねていくと、判断力や決断力は確実に向上していきます。人生の岐路での決定、仕事上の判断、緊急の時の咄嗟の決断は、小さなことでも、自分で考え抜いて決定する場面を、より多く経験することで培われるのです。
現在の決断の一つ一つが未来を形作ります。人生にリハーサルはありません。今日という節目の日を、決めてもらう自分から、「決める自分」に生まれ変わる、人生の中での成長の節目にしてください。
女性の力が求められる今、「女性が社会を変える、世界を変える」という学祖下田歌子先生の思いを受け継ぐ皆さんが、一人の人間として確かな意思を持ち、最大限に輝く豊かな人生を送られることを期待します。
最後になりましたが、保護者の皆様には、本日まで、本学の教育?研究活動に深いご理解をいただき、心より感謝申し上げます。学祖下田歌子先生の教えの一つである『父母がその愛児に臨むの心をもって生徒に対すべし』、すなわち、父母が愛する子どもに接するように、時には厳しく、時には優しく、学生の成長を第一に考えた支援を、教職員共々行ってまいりました。そして、本日、時節柄とはいえ簡素な形ではありましたが、お嬢様の門出をお祝いすることができました。
お嬢様のこれからのご活躍を心よりお祈り申し上げます。
卒業生の皆さんの輝かしい未来をお祈りして祝辞とさせていただきます。
ご卒業、誠におめでとうございます。
祝辞
一般社団法人教育文化振興 実践桜会 理事長 鈴掛 まゆみ
卒業生のみなさまそして保護者のみなさま、本日はご卒業おめでとうございます。実践桜会は学園創立から2年後の1901年に、学祖下田歌子先生が設立して以来119年の歴史の中で、約17万人の先輩達が築いて繋いできた同窓会です。卒業生のみなさまをこれからその一員として迎え入れることは、私達にとって大変うれしく大きな力となります。みなさまの若い力と智恵が諸先輩の方々の励みになり、新しい時代へ繋げて下さることを楽しみにしております。卒業生のみなさまは、実践女子大学?大学院?短期大学部に入学して、初めて学祖下田歌子先生のことを知った方も多いと思います。
ここでひとつ、下田歌子先生にまつわるお話を披露いたします。昭和8年12 月23日、上皇さまがお生まれになりました。その御命名式に際し、一般国民 の代表としてお祝いのお言葉を述べたのが下田歌子先生です。79歳とは思え ぬしっかりとした口調で約13分間の肉声が今も残されています。昭和11年 に女子教育者としてのご生涯を全うされた下田歌子先生、最晩年の出来事です。これから新しいスタートを迎えられるお若いみなさまの進路はさまざまですが、実践女子大学?大学院?短期大学部で学んだ下田歌子先生の教え?今では当た り前に受けられる女子の教育への想いを、時には思い出して下さい。その価値 は、きっとあとから想い至ることかもしれません。
そして実践桜会は、みなさま卒業生の大切な名簿管理も担っております。ご住所の変更等は、すみやかにご連絡いただけますようお願い致します。学友に会いたくなった時、先生に会いたくなった時、クラス会を開きたいと思った時には、実践桜会にお問い合わせ下さい。
本日はささやかですが、実践桜会よりの記念品をご用意いたしました。みなさま、ご卒業、誠におめでとうございます。