【高大連携】「渋谷のJJラジオ」、中?高?大連携での取り組みがスタートしました(3/22)
実践女子大学には大学公認のラジオ番組があります。その名も「渋谷のJJラジオ」。2016年に放送がスタートした渋谷区のコミュニティラジオ「渋谷のラジオ」の中で、毎月第1日曜日の10:00~10:55まで生放送されている番組で、企画制作は人間社会学部人間社会学科の駒谷真美教授率いる駒谷ゼミの学生たちが担当しています。そして、今年度は中?高?大連携の取り組みの一環として中学校?高等学校の広報チーム「JJ BLOSSOM」のメンバーも活動に参加することとなり、そのキックオフ研修会が3月22日(火)に渋谷キャンパスにて開催されました。
「渋谷のラジオ」のスタッフが動画でレクチャー
参加したのは、駒谷ゼミの新3年生、通称“ななきーず”のメンバーである大学生11名と「JJ BLOSSOM」に所属する中高生13名。駒谷教授のあいさつと「渋谷のJJラジオ」の概要説明に続き、「渋谷のJJラジオ」の母体である「渋谷のラジオ」の番組制作ファシリテーター?放送作家の上野恭平さん、制作部チーフプロデューサーの杉山桃子さんによる、「渋谷のラジオ」のレクチャーがZoomで行われました。
「2011年の東日本大震災を経て、災害時に“きめ細かい地域の情報”と“ひとりじゃない安心”を与える存在として生まれたのが『渋谷のラジオ』です」と上野さん。非常時に「渋谷のラジオ」がその役割を果たすためには、まずは「渋谷のラジオ」を広く知ってもらうことが重要だと語り、さまざまな施策を練っていることにも言及。実際にラジオに出演してもらうことで「渋谷のラジオ」のファンを増やすべく、ZoomといったオンラインツールやTwitterなどのSNSも活用しているとのお話がありました
杉山さんは、実際のラジオ番組をどのように放送するのか、「渋谷のJJラジオ」と同じ1時間番組を例に挙げ、放送前から放送後までの流れを紹介。これからラジオ番組の企画制作に携わることになる生徒?学生たちは、真剣な表情で聞き入っていました。
上野さんからは最後に、「“一流の職人が一流の素材を使って握った高級寿司”と“海外から日本に帰ってきた日に、家族と食べる安いスーパーの寿司”のどちらによりおいしさを感じるか」という問い掛けがありました。ラジオは音だけのメディアだからこそ、深く長く心に届く物語を伝える力があると話す上野さんは、大手ラジオ局のプロによる放送を高級寿司、心を込めてみんなが作る「渋谷のラジオ」をスーパーの寿司になぞらえ、「渋谷のラジオ」ならではの良さをいま一度強調。「誰に何をどう伝えるのかを常に考え、誰かを傷つけることのないよう、正しい情報を明るく元気に届けることが大切」という言葉でレクチャーを締めくくりました。
ワークショップで「渋谷のJJラジオ」の番組作りに挑戦!
研修会の後半はワークショップ。実際に4月の「渋谷のJJラジオ」で放送する番組作りに挑みました。大学生11名、中高生13名は、4月から9月まで放送を担当する月ごとに班に分かれて席を移動。ファシリテーターである駒谷教授から、①ブレインストーミングでアイデアを創出し、②KJ法(付箋やカードなどに情報やアイデアを書き、それをカテゴリーに分けてグループ化することで思考をまとめ上げていく手法)で情報を整理してマインドマップで情報を拡大する、という企画立案の具体的な手法の解説がなされました。さらに、チームで物事を進めるためには「報告?連絡?相談=ほうれんそう」やタイムマネージメントが大切だと駒谷教授からアドバイスがあり、生徒?学生たちはさっそく「4月に放送するメンバーの自己紹介の内容を決める」という最初のミッションに取り掛かりました。
一口に自己紹介と言っても、その内容は趣味であったり好きなもの?ことであったり、部活動などこれまでの取り組みであったりその内容はさまざまです。どのような切り口の自己紹介にすれば、メンバーの個性がリスナーに伝わるか——。最初は遠慮がちだった中高生メンバーも“ななきーず”のリードに助けられ、積極的にブレインストーミングで発言。各班の特大ポストイットには、多くの付箋が貼られていきました。5分後には貼られた付箋を似ている内容ごとにグループ分けしてタイトルを付け、全体像をスマートフォンで撮影してビジネスチャットツールのSlackにアップ。アップされた画像をプロジェクターでスクリーンに投影しながら各班のプレゼンテーションが行われ、「好きな曲」「好きな食べ物」「部活動などこれまで取り組んできたこと」など、さまざまなアイデアが紹介されました。
その後、各班で決めた内容に基づき、一人ひとりが簡単な台本を書いた上で、自己紹介の録音へと進みました。この音声が実際の4月放送のラジオで使われるというプレッシャーに緊張気味の生徒?学生もいましたが、駒谷教授に励まされながら全員無事録音を終えました。
4月に放送する番組の内容も検討
ワークショップでは、4月放送の番組の内容を決めるというミッションも課せられました。「どうしてもリスナーに聞いてほしいと、強いモチベーションが持てる企画にしてほしい」と駒谷教授。放送が間近に迫っており準備期間が少なく、現時点での予算がないという限られた条件下での企画を強いられた各班でしたが、わずか10分のブレインストーミングの中で数々のアイデアが出されました。そして、KJ法での情報整理の後、再び班ごとのプレゼンテーションが行われました。
「渋谷のお花見名所ランキング」「春におすすめのグッズ」「周りから言われる自分の性格」等の企画が提案され、4月班は実現性の高い企画を絞って番組の企画書づくりを進めることに。ワークショップも充実した内容となり、キックオフ研修会は成功裏に終了しました。
今年度初の「渋谷のJJラジオ」を4月3日(日)に放送
そして、去る4月3日(日)。今年度初の「渋谷のJJラジオ」の放送がありました。番組のメインコーナーは2部構成でお届けする「JJに聞いてみよう!」。パート1の『よろしく!渋谷のJJラジオ’22』では、キックオフ研修会内で録音した音声データを使って、この1年間、一緒に番組を作っていくメンバーを紹介しました。パート2のテーマは「新学期にオススメ!文房具」。パーソナリティがお勧めの文房具4点を紹介した後、Twitterでリスナーから4点のうち使ってみたい文房具とどこで買いたいかを投票してもらい、番組内で紹介しました。
フレッシュなメンバー、フレッシュなトピックでお届けした約1時間。中高生の「JJ BLOSSOM」もパーソナリティに加わったことで、番組には新たな風が吹き込まれました。「渋谷のJJラジオ」および実践女子大学の中?高?大連携の取り組みは今後もますます進化していきます。ぜひご期待ください。