生活環境学科環境デザイン研究室の4年生が日野キャンパスに新たな「学生の居場所」を作りました
生活環境学科環境デザイン研究室(槙 究教授)の4年生が、「ゼミナール等による学術的な活動活性化」の一環として学内助成を利用し、日野キャンパスの屋内外に新たな「学生の休憩スペース」を作りました。
コロナ禍でも、学生が安心してくつろげる
「学生の居場所」を作りたい
「屋外の休憩スペース」として、日野キャンパスグラウンド横「パーゴラ」を、また「屋内の休憩スペース」として図書館内ブラウジングコーナーを、学生が考えたコンセプトのもと、学生たち自らが施工しました。
現在は緊急事態宣言により対面授業が制限され、オンライン授業も多いことからキャンパス内に学生たちの姿はまばらです。リノベーションを終えた各休憩スペースは、安心してくつろげる「学生の居場所」として、対面授業が全面的に再開され多くの学生に利用される時を待っています。学生の皆さん、是非ご利用ください。
[パーゴラリノベーション]参加学生からのコメント
コロナが落ち着いて登校が再開されたら、もっと多くの学生に充実したキャンパスライフを送って欲しいという思いから、今回のプロジェクトを立ち上げました。授業以外にも、ごはんを食べる、空き時間を過ごす、作業をする、打ち合わせをするなど、様々な行動があり、みんな違ったキャンパスライフを送っています。そこで、勉強をメインとした教室以外にも、いつでも安心してくつろげる、学生の居場所を作りたいと考えました。屋外ではそういった空間は少ないため、学内の使われていない場所を探し、女子大生目線で設計しました。
今回の計画は「slow down terrace ~学校に作る安らぎ空間~ 」をコンセプトに、屋外でもゆったりとした時間を過ごすことができる空間を考えました。対象の場所は、グラウンド横に設置されたパーゴラです。以前までは、花壇が高く景色を楽しめない、パーゴラまでの道が芝生で歩きにくい、夜は暗く不気味といった理由から誰にも使用されていない場所でした。そこで改善案として、目線をあげ、雰囲気を柔らかくする木調のウッドデッキの設置、ヒールでも歩けるレンガの小道とフットライトを設置しました。今回は、テーブル席の上に照明と日よけのタープをつけることはできませんでしたが、今後行っていきたいです。また+αとして、季節によって木々の変化に合わせた空間にアレンジしたり、学科や団体ごとのギャラリー、1日カフェなど、ちょっとしたイベントスペースとしても楽しんで頂きたいです。
構想したプロジェクトを実際に形にできると知り、とても嬉しかったです。しかし予算を考えた材料の選定や施工工程など、提案する段階では考えていなかった課題が次々に見つかり、初めてのことだらけで試行錯誤しました。現場に何度も行き、改めて何を作りたいか考え、必要なものや起こりうることを想定しても仕切れない状況に頭を抱えましたが、こうして形になったものを見てとても達成感を感じました。
<プロジェクトコンセプト>
「大学って、なにするために行ってた?」
コロナ禍でキャンパスへ行く機会がなくなり、ふと疑問に思いました。勉強している時間も内容も今までと変わりなく、本来の学ぶ目的は達成されているはずなのに、自宅で独り学ぶ状況がこんなにも物足りないのはどうしてだろうと思いました。自覚はなかったのですが、私たちが学校に求めていたコトって勉強だけではなかったみたいです。授業はオンラインでできても多くの学生と無意識に交わる空間は、オフラインにしかない魅力だと思います。そこで見たり聞いたりする情報は、私たちにとっては良くも悪くも刺激でした。大学のもつ同年代パワーに、いつも触れていたのです。
[図書館ブラウジングコーナーリノベーション]参加学生からのコメント
図書館リノベーションチームは、大学内で足を伸ばして休憩できる場所を作りたいと思い、様々な案を考えました。その中でも、静かな図書館で、利用者が少ないブラウジングコーナーの一角を使用させて頂くことにしました。動線の予測や、図書館の規則がある中、計画をしていくのはとても大変でした。しかし、毎日利用する学生がいるところを見て、目的を達成でき、とても嬉しいです。期間限定のスペースになりますが、皆さんに利用して、くつろいで頂けたら幸いです。
槙 究教授の話
「キャンパス閉鎖が解けて学校に来てみて、学校って勉強する為だけの場所じゃないんだなと感じた。」その一言からこのプロジェクトは始まリました。自分達が欲しい休憩スペースを、自分達だからこその感性で作る。でも、そこで終わりではありません。これから実際に使われると、更に居心地良いスペースとするにはどうしたらいいかが見えてくるでしょう。デザイン思考で、改善していって貰えればと思います。