渋谷4大学が共催する集団討論の模擬体験が、コロナ禍で初めてオンラインで開催されました(12/5)
本学を含む渋谷4大学が共催する就職支援イベント「グループディスカッション体験講座」が、ウイズコロナ時代を反映して初めてオンラインで開催されました。2021年度採用試験で内定獲得を目指す学生が、他大学の学生と混成チームを組み、集団討論の模擬体験に挑戦しました。
採用担当者の視点を知る機会
同イベントは、本学とともに青山学院、國學院、聖心女子の3大学が共催、日本大学文理学部が協賛して、12月5日(土)に行われました。今年で6回目の開催となります。5大学から3年生50人、本学からは学生18人が参加しました。
コロナ禍に伴い、初めてテレビ会議「ZOOM」を使い、行われました。企業の採用担当者もオブザーバーとして参加。採用者の視点からフィードバックを行い、学生には集団討論の評価ポイントなどを知る、またとない機会となりました。
体験会は午後1時にスタートしました。オンラインとはいえ学生らはリクルートスーツに身を包み、1グループ6~7人の10チームに分かれて約2時間半、集団討論に取り組みました。各グループとも、集団討論のコツをつかむため、メンバー各自の役割や討論の流れ、制限時間などのポイントには細心の注意を払いました。
例えば、ZOOMのブレイクアウトルームをいくつかのぞくと、
(学生)「今回は私に司会をさせてください」-(全員)「お願いします」
(司会)「まずリーダーの定義を決めましょうか」-(全員)「了解です」
などと、和やかな雰囲気さが伝わってきます。全員ほぼ初対面同士とはいえ、内定獲得という共通の夢に向かって、真剣に集団討論に取り組みました。
本学学生、半数のプレゼン発表者に!
この日の出題テーマは「リーダーには何が必要か」と「海外に売り込むならうどんかそばか」の2題です。このうち、リーダーに関する出題は、各テーマ10分~20分の討論を経て、各グループが2分間のプレゼンを行いました。
このテーマでは本学の学生が頑張りました。キャリア教育の授業などでリーダーシップ論をみっちり学んでいるせいでしょうか。10グループのうち5グループで本学の学生が、プレゼンの発表者を務めました。
具体的には、グループの大半がリーダーの資質として「コミュニケーション力」や「傾聴力」、「決断力」などを挙げていましたが、中には、一般的なリーダー論ではなく学生生活で経験したアルバイトに対象を絞り、リーダー論を展開したグループもありました。
他方、2分間の制限時間内にプレゼンを収めるグループが多いなか、制限時間内に発表を終えられず、途中で打ち切られるなど課題を残したチームもありました。
シチュエーションの詰めが甘い?
こうした学生の集団討論のプレゼンは、企業の採用担当者から概ね高評価を得ました。「雰囲気がスムースで和気あいあいと議論をしていた」「他人の発表を聴く姿勢が素晴らしい学生がいた」などの声です。
一方で、採用担当者の一人からは「討論を進めるうえで必要な前提条件の洗い出しや、設定が不十分」というシビアな指摘もありました。「一言でリーダーといっても、大きな集団と小さな集団では求められるリーダーの資質は違うはずだ。職種や役職によっても違う」というわけです。このため、この採用担当者の評価は「アルバイトのリーダーに絞ってプレゼンした1グループだけがギリギリ合格。他は不合格」と厳しいものでした。
続けて採用担当者からは、「討論をより踏み込んだものにするために」と断った上で、「討論は、はじめにシチュエーションを設定して行うことが大切」「シチュエーションをしっかり設定することで、議論を脱線させようとするクラッシャーも防ぐことができる」などのアドバイスもありました。
本番の集団討論に自信や安心
参加学生のアンケートからは、「グループディスカッションで求められることを企業の採用者の視点から学ぶことが出来た」、「グループの目標をまず明確にすること、目的や前提条件を定めることが重要であることが分かった」などの感想が数多く聞かれました。参加者にとり、今回の模擬体験は本番の集団討論に自信や安心を与える貴重な機会になったようです。