就活に挑む学生にエール!本学初の「ランチタイムキャリアサロン2020」を開催しました(7/20)
これから就職活動を本格化させる学部3年生や短期大学部2年生を対象に、就職活動の心構えや取り組みをアドバイスする「ランチタイムキャリアサロン2020」が7月20日(火)、昼休み時間を利用してオンライン開催されました。学生総合支援センターキャリア?生活支援課が今年度計画した就職支援活動の一環で、文学部国文学科の深澤晶久教授(キャリア教育担当)と共催した本学では初の試みです。働き方改革の先進企業として知られる株式会社サイボウズ社執行役員の林忠正?経営支援本部長を講師に招き、学生向けの特別講演を開催。また現役学生で文学部国文学科4年の中村瑠夏(るか)さんにお願いし、実際に2020年就職活動で内定を獲得した体験談を語ってもらいました。
プログラムは午後12時15分すぎ、林氏の講演でスタートしました。林氏はかって、リクルートの人材ビジネス領域で営業推進や商品企画を担当したり、母校の大阪大学で産学連携の教員として人と企業を結び付けたり、現在のサイボウズ社では副業で企業の経営アドバイスを務めたりした、いわば採用や人材ビジネスに関するプロフェッショナルです。文学部国文学科の深澤晶久教授(キャリア教育担当)が指導する「グローバル?キャリアデザイン」の授業も一部担当しており、今回は「就職活動で後悔しないために~知っておくべき3つの心構え~」という演題で登壇していただきました。
新卒の就活機会を逃さないで-サイボウズの林氏
具体的には、就活生が知っておくべき3つの心構えとして、林氏は①新卒の就職活動が大事な理由②就職活動の開始時期③落ちて凹む必要は全くない-の3つを挙げました。このうち、新卒の就職活動が大切な理由については「選択肢の多さやインプットの機会が圧倒的」「わざわざ学生のために企業情報を分かりやすく整理し、公開してくれ、直接話す機会も提供してくれる。これ以上の期間はない」などと説明。「この新卒の期間にどれだけ積極的に動き、いろんな情報取りに行くかは、後の人生に関わるぐらい大事なインプットであり、この機会を逃さないようにしてほしい」などと強調しました。
また、学生に対する企業のいわゆる「ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)」の質問を例に取り上げ、「面接官は面白いエピソードを聞きたいわけではない」と指摘します。つまり、「物事に取り組む時の考え方、スタンス、そしてそれらの整理、言語化、伝える力を見ていることが多い」と強調した上で、こうしたビジネスの基礎体力を養うには「しっかりした学生生活を送りながら、自分がやっていることの意味を考え、それを整理して人に伝えることを意識していれば、十分ビジネスに必要な基礎体力は鍛えられる」とアドバイスしました。加えて、いつから始めるかについても「早い方が圧倒的に有利。なので今日帰って出来ることがある人は一歩踏み出すべき。それは企業を調べるでも、実際にインターンに応募するでも、今自分に出されている課題?レポートを頑張るでも、何でもいい」と語りました。
「落ちても凹む必要なし」-サイボウズの林氏
とはいえ、学生がいくら自分を鼓舞して就職活動を頑張っても、結果が不合格?不採用続きでは折角のモチベーションは下がろうというものですが、林氏はそれでも「凹む必要は全くない」と言い切ります。というのも①面接官の評価が正しいとは限らない②運や相性の影響もある③そもそも就活は相手の見えない無差別級の試合に似ている-からで、「(不合格?不採用は)自分が悪いとは限らない」と強調しました。つまり「面接官がトレーニングされていないケースもあれば、全然面接と関係ない景況感で難易度が上がっているケースもある。また滅茶苦茶優秀な人が偶々自分が行きたい会社を志望していて、その人が入っちゃうので枠が埋まっちゃうみたいなケースもある」ということが現実にはあるというわけです。
その上で、自分の方に原因がある場合は「直すべきところが自分でちゃんと分かっていれば、直せば良い」と助言。何より「自分で顧みても分からない不採用?不合格の原因とか、改善のしようがないポイントとかに悩みながら時間を無駄にするのではなく、前に進んでほしい」と呼び掛けました。
ただ、いくら凹まなくてもいいといっても、この場合は注意が必要という場合が2つあると林氏は指摘します。つまり、何回応募しても①エントリーシートが通らない②筆記試験に通らない-という2つのケースで、こうした場合は「トレーニング不足の可能性が高い」と言います。この結果、こうしたケースでは「その就職活動に臨むための基礎的な力が全く足りてない可能性がある。そこで、しっかり参考書を買って勉強するなり、エントリーシートについては周囲の人に見てもらい、悪いところ直すなりして、自分のレベルを上げる必要がある」とアドバイスしました。
オンライン面接は積極性1.5倍で-国文学科4年の中村さん
続いて国文学科4年の中村さんが登壇しました。中村さんはこの日(7月20日)の時点で企業約30社にエントリーしていたと言い、第一志望のアパレル関係の会社1社から内々定をもらい、他に選考の結果待ちや2次選考?最終選考段階が4社という状況でした。
まず、中村さんが指摘したのが、オンラインの面接やグループディスカッションでした。「多分、皆さんが一番聞きたいのでは」と語り、それぞれ「オンライン面接では目線に注意すべき。PC画面を見た状態で話をすると相手側からは目線が合わない状態になる。自分が話す時はPCのWebカメラを見て話すのが重要」、「他の参加者の発言と被ってしまったり、反応が返ってきづらかったりするので、積極性は普段の1.5倍で発言をすること。発言を譲ってばかりではなくで、自分から『じゃあ私話していいですか?』と手を上げたり、アクションを積極的に行うことがすごく大事」と助言しました。
加えて、面接準備では「小さな面接対策本を買い、その中に書いてある質問例を面接の前に30本ノックぐらいの勢いで、ひたすら声に出して練習した」と言います。このほか、「自己年表を作ったり、企業のIR情報まで見て何を聞かれても良いように準備した」と語りました。
また、個人的に良かったと推薦したのが「就活ノート」の作成でした。特に「就活ノートはルーズリーフで作るのがオススメ」と語り、「インデックスごとに企業情報をまとめて書き、実際に面接に自分が行く時には、その面接企業の情報だけを持ち歩けばすごく楽です」「不合格は必ず誰にでもあると思うが、そうした時、その企業のルーズリーフだけを抜き取ってしまえば、メンタルがすごい保たれて良かった」などと話しました。
多彩な就活講座をオンラインで提供
本学は、今回の「ランチタイムキャリアサロン」以外にも、今年度、以下のような質量ともに多彩な就職支援講座を用意しています。SPI対策やエントリーシート(ES)添削などの重要性は、講師の林氏や就活経験者の中村さんが今回重ねて強調していたところですが、現状の利用状況は必ずしも高い状況とはいえません。本イベントを共催したキャリア?生活支援課は「就職相談や各種講座をオンラインで実施しています。コロナ禍における就職活動に不安を抱える学生も多いと思いますが、しっかり対策をしておけば必ず内定を勝ち取ることが出来ます。キャリア?生活支援課を是非ご活用ください」と呼び掛けました。
【事業一覧】
?オンライン就職相談(書類添削、面接練習)
?就職支援講座(マナー、自己分析、自己PR、面接対策等)
?業界研究講座
?他大学合同グループディスカッション等