「高校生と一緒に考えるフォーラム~2020東京オリンピック?パラリンピックを盛り上げるために~」 を開催しました
8月22日(火)、本学渋谷キャンパスに全国の高校生をお招きし、「高校生と一緒に考えるフォーラム~東京オリンピック?パラリンピック競技大会を盛り上げるために~」を開催しました。
今回参加したのは、京都市立日吉ケ丘高等学校、三浦学苑高等学校(神奈川県)、横浜女学院高等学校(神奈川県)、立花学園高等学校(神奈川県)、栃木県立真岡高等学校、実践女子学園高等学校の高校生28名とファシリテーター役である本学の学生15名、また、オリンピック?パラリンピック等経済界協議会加盟企業(以下、「経済界協議会」)から10名の社会人の皆様にもご協力?ご参加いただきました。
このフォーラムは、毎年冬に開催している「女子大生の視点から考えるワークショップ」に続く学生主体の企画で、大学生と高校生が一同に会して、2020東京オリンピック?パラリンピックを盛り上げるために何が出来るかを考えようという取り組みです。昨年に続き2度目となった今回は、本学渋谷キャンパスと渋谷駅周辺のバリアフリーマップづくりを通して、身近にあるバリアを知り、様々な視点からその対応策を考えることで、ダイバーシティな社会を実現するための「気づき」を得ることを目標に行われました。学生たちは5月から週一回のペースでミーティングを重ね、8月1日にはキャンパスと駅周辺のフィールドワークを行うなどして、事前準備を進めてきました。
フォーラム当日は、ワークショップに先立ち、ブラインドサッカー日本代表強化指定選手の田中章仁さんによる「バリアフリーな社会に向けて」と題した特別講演が行われました。街中にどんなバリアがあるのか、障がいのある人をサポートするためにどんなことに注意したらいいのか、田中さんご自身の実体験を交えた具体的なお話をいただき、街中のバリアを取り除くだけはでなく困っている人をサポートしていくことの重要性について解説いただきました。
つづけて行われたワークショップでは、高校生が6つのグループに分かれ、バリアフリーマップの作成に取り組みました。各グループには、ファシリテーター役の本学学生と、アドバイザー役の経済界協議会の社会人が加わり、様々な視点から議論が行われました。途中、講演いただいた田中さんに質問を投げかけたり、キャンパス内でブラインドウォークをしたりしながら、グループごとに意見をまとめてワークショップの最後に発表を行いました。街中のバリアを取り除くためのハード面での対応に加え、人々のサポートやITを使って現状のバリアを乗り越えるアイディア、またそれらを実現するための「心のバリアフリー」の重要性など、様々な意見が発表されました。最初は緊張気味だった高校生も、全員が堂々と発表を行いました。
またワークショップ終了後にはティーパーティーを行い、参加高校の生徒が持参したそれぞれの地元を代表する和菓子を食べながら交流しました。
<フォーラムを企画?運営した学生のコメント>
?ソフトな面でのバリアフリーが求められていることなど、吸収することが多く、良い機会になりました。(英文学科3年)
?今日まで頑張ってきた結果、充実したフォーラムを実施することが出来て充実感いっぱいです。(美学美術史学科3年)
?楽しくて、さらに学びも多いフォーラムになりました。(英文学科3年)
?今回は、高校生だけでなく、大学生である私たちも得るものが多かったフォーラムでした。そしてファシリテーターやグループワークの経験は、これから先、必ず様々な場面で活かせるものであると感じました。(美学美術史学科3年)
?一生懸命準備した結果が報われるような素敵なフォーラムが作れたと思います。(国文学科3年)
?沢山の人と出会い、多様性を実感することが出来て、また一つ大学生としての思い出が出来ました。(英文学科3年)
<フォーラムに参加した高校生のコメント>
今回のワークショップで、私のバリアフリーへの意識がすごく変わりました。階段や段差をスロープに変えることは視覚障害者の方や車いすの方にとって大切なこと。でも、どれだけスロープなどで環境が整っていても、人々が手助けしてくれず無関心な町は“バリアフリー”とは言えない。というのが今回すごく心に残りました。ハード面はお金も時間もかかるけど、ソフト面は今すぐにでもできる。そして、ハード面の問題をソフト面が解決できるものもある。なので私は、今後の事後学習で“心のバリアフリー”化を多くの人に訴えていきたいと考えます。このワークショップに参加できてよかったです。(日吉ヶ丘高校)
<学生たちを指導した深澤晶久特任教授(大学教育研究センター)のコメント>
昨年初めて開催した高大連携フォーラムも今年は2年目、全国6つの高校から28名の生徒さんに参加いただきました。そして、今年は経済界協議会加盟の企業様からも10名の方にサポートいただきました。このフォーラムに関わっていただいた全ての方に心より感謝申し上げます。パラリンピックまでちょうど3年、このタイミンクで、バリアフリーについて参加者全員でディカッション出来たこと、とても有意義であったと思います。全体をリードしてくれた本学の学生、そして一人残らず全員が積極的にワークショップに加わってくれた高校生の皆さん、素晴らしい姿勢でした。
今回のフォーラムでは、「全員が自己ベスト」を果たしてくれました。また、皆さんの気持ちが後輩に少しでも良い形で引き継ごうという思いまさに「レガシー」に対する考えが伝わってきました。そして、今回の一番の狙いは、「多様性」の理解でありました。TOKYO2020のビジョンをしっかりと実行してくれた大学生と高校生に感謝します。また、来年の高大連携フォーラム2018で再会しましょう!
<関連リンク>