企業の管理職育成プログラムを学生が体験しました!短期集中型講座で将来のリーダー育成へ(9/12)
実践女子大学は9月12日、社会で活躍する将来の女性リーダーの養成に向け、同大渋谷キャンパスで短期集中型授業を開講しました。女子大生に現実の企業の管理者向けリーダー養成プログラムを体験してもらい、意識の覚醒を目指しました。
模範回答のない?質問に戸惑う
「桃太郎はリーダーか?」「では、ヒトラーは?村上春樹は?ヒカキンは?」。答えが特にあるわけではありません。それはリーダーの定義によるからです。ここでは、「ついてくる人がいればそれはリーダーである」という定義からすれば全員ということになります。模範解答のない質問に学生の戸惑いはひとしおでしたが、質問には、どうやら定義によりリーダーは異なるということを学生に知ってほしいという意図が込められていたようでしだ。
このプログラムは「キャリア開発実践論」で、12日から14日にかけて開講されました。この授業を担当する国文学科の深澤晶久教授(キャリア教育担当)が、元スターバックスコーヒージャパンCEOで、株式会社リーダーシップコンサルティング代表の岩田松雄氏と同社共同代表の鷲見健司氏を講師に招いて実現しました。岩田氏の主宰するコンサルタント企業は多くのクライアントを抱えており、これらの企業に実施している管理職養成プログラムを現役学生にアレンジして適用しました。
講義では「リーダーシップ論」や「ダイバーシティとインクルージョン」、そして生き方の軸となる「MISSION」などをテーマに取り上げました。そこに冒頭部の質問が岩田講師から学生に降り掛かります。4~5人のチームに分かれ、それぞれのチームでリーダーの定義について話し合いました。
リーダーシップを発揮する手法として、「ファシリテーション」についての講義もありました。ファシリテーションとは、話し合いをうまく結論まで導く手法のことです。鷲見講師のファシリテーションのもと、練習の一環としてチーム内でファシリテーションを順に担当し、そもそもの「女性活躍の定義」や「女性活躍の課題と対策」といったことを題材にグループで話し合いました。話し合いを重ねていくうちに、「私が今回はメモを打ち込みます!」「ありがとう!」といった掛け合いのシーンが随所に見られるようになりました。
コロナ禍で「宿泊型授業」見送り
キャリア開発実践論は今年で5回目を迎えます。この講義は例年、「宿泊型集中講義」で行われてきましたが、今回は足球现场直播,大发体育在线感染(コロナ禍)を防止するため、初めて「宿泊型授業」の実施を断念。1日目の渋谷キャンパスでの最小限の対面授業を除き、3日間オンラインで行われました。
学生達は、リモートでのグループワークや慣れないパソコン作業に悪戦苦闘していました。しかし、「ZOOMではチャット機能が使える。これが逆にいいところだ」と話すのは、岩田講師です。チャットを使うと質問や感想を気軽に投げ掛けたり、参考になるサイトのURLをチャット上ですぐに共有したり出来るからです。対面式の講義よりも、学生が発言しやすくなったと言えるかもしれません。
3日間の講義を終えて岩田講師は、「リーダーシップを取得するには、リーダーを経験する事が一番の近道。例えば、それが飲み会の幹事でもいい。そして、この講座を通して学んだことをベースに、自分自身の“MISSION”について真剣に考えてほしい」と学生にアドバイスしました。
深澤教授の話
「キャリア開発実践論も5年目を迎えた。超一流の講師陣と超一流の環境の中、実践女子大学生の先導者たる人材への一歩を記してもらうことが狙いである講座である。岩田様、鷲見様には、例年通り3日間にわたって熱いメッセージを送り続けていただいたが、今年は足球现场直播,大发体育在线の影響もあり、合宿は断念せざるを得なかった。しかし、初日だけでも久しぶりにキャンパスで授業を受けられたことは大きな収穫であった。
そして、もう一つの収穫、それは先輩たちのオンラインからの参加であった。今年は、過去に本講座を受講した先輩が、なんと12名も参加してくれたのである。新しいスタイルの大学教育が求められる中、リアルとオンラインのハイブリッド型の一つの形が示せたのは、大きな成果になったと考える」