近畿日本ツーリスト首都圏との産学連携授業で、 学生が高齢者や障がい者も気兼ねなく楽しめる渋谷観光ツアーのプランを発表しました
株式会社近畿日本ツーリスト首都圏(東京都新宿区)(以下近畿日本ツーリスト)が協力する産学連携授業の最終プレゼンテーションが、6月21日と28日の2日間、渋谷キャンパスで行われました。この授業を通してユニバーサルツーリズムを学んだ学生が、高齢者や障がい者も気兼ねなく楽しめる渋谷観光ツアーのプランを発表しました。
講座名はキャリア科目「オープン講座a」(金曜日2限 10:45~12:15)。2019年度前期の東京五輪パラリンピック連携講座に位置付けられており、3学部(文学、人間社会、生活科学)と短期大学部の学生(全学年)の中から、2019年度は69人が受講しました。担当は文学部国文学科の深澤晶久教授(キャリア科目)で、受講した学生は約2か月かけ、近畿日本ツーリストから与えられた課題の「高齢者?障がい者も楽しめる渋谷!観光モデルコース」のプランニングに取り組みました。
最終プレゼンは、学生が5~6人で1チームをつくり、2回に分けて14チームが発表しました。各チームとも区内の観光スポットを実際に巡るなどしながら、坂道や段差、多目的トイレの現況も勘案し、ツアーコースを選定。▼「花道さんぽ~中目黒?恵比寿」(オーストラリアチーム=以下オーストラリアと表記)▼「TOKYO2020プレツアー」(アメリカ)▼「若者だけの街じゃない!渋原散策ツアー」(スペイン)▼「車椅子でもOK!渋谷のんびりツアー」(ハンガリー)▼「高齢者?障がい者も楽しめる観光コース」(中国)▼「タイムスリップツアー!~新しい渋谷を巡る~」(ケニア)など、それぞれにユニバーサルデザインに配慮したコースプランをまとめました。
プレゼン後、14チームのプランの審査が行われ、上位3チームを決定。近畿日本ツーリストの千葉支店副支店長である橘 清志 氏や、KNT-CTホールディングス(株)(東京都千代田区)の地域交流部課長である渕山 知弘 氏が審査に当たり、①「2020はもうすぐ!今と昔を知る 渋谷エリア観光コース」(オランダ)②「四感で楽しむ自然の渋谷(まち)」(ドイツ)③「『1度やってみたかった女子旅』IN SHIBUYA」(フランス)がベスト3に選ばれました。
このうち、最優秀賞のオランダチームについて、審査員の橘氏は「いろんな企画がバランスよく盛り込まれ、特にバスで行く坂巡りとか、代々木公園のオリンピック記念宿舎訪問など、テーマがはっきりしていた」などと受賞理由を論評。また、2位ドイツチームや3位フランスチームも、それぞれ「視覚障がい者に対する企画として非常に説得力があった」、「訪問先のポイントが、一般にはあまり知られていない女子大生ならではの視点が盛り込まれており、印象に残った」などと、高い評価を得ました。
深澤教授は、「旅行業界の有力企業である近畿日本ツーリスト首都圏のご指導のもとダイバーシティ(多様性)を意識しユニバーサルツーリズムを考える経験は、オリンピック?パラリンピック開催が1年後に迫る中、学生たちにとって意義深い学びとなったことと思います」とコメントしています。