私は大学卒業後、自動車部品メーカーに就職し、企画の仕事をしている。生活環境学科の学習領域からは想像しにくい就職先ではあるが、私が実際に行っている企画はデザインと共通する部分が多くある。プロダクトデザインでは、何もないところから潜在的ニーズに応える製品を考えたり、現状ある問題を解決する製品を考えたりして製作し、フィードバックから改善を加え、より良い製品を創造する。私は価値創造や問題解決の目的で企画立案から実行、改善までを同様のプロセスで行っている。つまり、私は私の仕事をデザインしているのだが、その土台となっているのは生活環境学科で学んだデザインの考え方や手法である。デザインを学んだおかげで企画に限らず仕事全般に共通するこのプロセスを身に付けることができ、自然と実行できている。