2024年9月25日(水)
今からちょうど120年前の1904(明治36)年、現在の北海道小清水町(当時の北海道斜里郡止別村)に入植し、「開効社牧場」を開いた稲垣吉慎。彼は実践女子学園の創立者下田歌子と同郷の旧岩村藩(現在の岐阜県恵那市)出身の優れた教育者でもあり、実践女学校では幹事や舎監をつとめていた人物です。
小清水での牧場経営後の1910(明治43)年、稲垣は網走管内初めての女学校となる「北見女学校」を開校し、女子教育の普及にも尽力しました。
この度、小清水図書館、及び網走市教育委員会、同社会教育部図書館、網走市郷土博物館、網走市企画総務部など、関係各位のご協力をいただき、北海道北見国(現在の網走市)に短期間ではあったものの存在した「北見女学校」と稲垣吉慎の事跡を顕彰するとともに、下田歌子が活躍した時代を振り返る特別展示を小清水町と網走市でそれぞれ開催することができました。
展示に足をお運びくださった皆様にとって、網走管内の女子教育のさきがけとなった「北見女学校」と、それを支援し今日の網走の発展の礎となられた方々の歴史に思いを馳せる機会となりましたら、幸いです。