2018.09.26
後期もスタートして、明日で一週間。遅ればせながら3年ゼミの後半戦もスタートします。そして今週が終わると、ええっもう9月も終わり？ちょっと早すぎです。そういえば来年のカレンダーも売り出されているとのこと。年末に向けての忙しさを考えると、なかなかちょっともうそんな時期になってしまうのか、と焦り気味になります。- 授業等でパソコンの画面をプロジェクタで投影する際、ふつうにケーブルで接続します。最近はMacbookからHDMIで繋ぐことが増えました。MacbookはUSB-Cという規格しか使えないので、アダプタが必要になります。授業中はプロジェクタ使うときはMacbook繋ぎっぱなしでよいので、まあとくに不便を感じることはありません。こないだ、パソコンをちょっと離れた位置で使いたいけど、ケーブルが届くかどうか分からない、Wifiで飛ばせないのか？という相談がありました。プロジェクタがWifi対応であればできるでしょうが、教室のプロジェクタはおそらく非対応。でもスマホやタブレットから無線で画面を映し出したい、という要望はいろんなところでありそうな気がしました。調べてみると、GoogleとMicrosoftからそのような製品（アダプタのようなもの）が出てるみたいです。パソコンやタブレットの機種によってすぐに繋がる場合と、いろいろ設定が面倒な場合があるようです。Appleの場合はどうなんだろう？そういえばAppleTVという製品があったような。こちらも調べてみると、プロジェクタとAppleTVを繋いでしまえば、AirPlayというかたちでMacでもiPadからでもすぐにワイヤレスで繋がって、画面をプロジェクタで映し出せるらしいです。ひょっとしたら、ときどきすごく便利そう。iPhoneとかiPadをカメラモードにしてプロジェクタに投影してやれば、ワイヤレスで実物投影をできてしまったりする？
- atomというテキストエディタは、いろんなパッケージをインストールすることで、いろんな機能を後付けで追加できるのが特徴です。Emmetというパッケージはhtmlのタグ入力を補助してくれ、たとえばliと打ってtabキーを押すと、リストタグの頭と尻を一発で入力してくれます。htmlファイルをブラウザで確認するためのopen-in-browserというパッケージもあり、早速インストール。メニューや右クリックから一発でブラウザで表示してくれるので、これが欲しかった。ただそのためのショートカットが、command+shift+Qという取り合わせ。これシステムのログアウトのショートカットと被ってるじゃん。システムのショートカットのほうが優先され、「今すぐログアウトしますか？」と聞かれることになります。これ変更できないのかなあ。キーバインドの設定があるので、ここで変更できるのか？？試行錯誤したら、おお、できた。なるほどこうすればいいのか。
2018.09.21
今までしばらくhtmlを書くのに使っていたJeditというエディタですが、XからΩに変わってから、htmlエディタとしての機能がいろいろと使えなくなっているようです。タグをショートカットで入れたり、ショートカット一発でブラウザでプレビューしたり、そのためのプラグインがいろいろ公開されていたんですが、どうやらそれが使えない。マルチファイル検索は強力ですが、もうちょっとhtmlを書くのをサポートしてくれるようなエディタが他にもあるのでは。。。ということでいろいろと模索中。MacではCotEditorというのがかなり定番らしい。いろいろ探してみると、atomというのが最近かなり使われているとのこと。機能が豊富、というか、プラグインでどんどんカスタマイズできるようなものらしい。慣れるまでちょっと時間もかかりそうですが、試してみようか。。。- いろいろ調べていると、ホームページを作り始めた頃は、XHTML準拠が叫ばれていて、いちおうそれに合わせて作ろうとしていたんですが、どうもある時期から頓挫しているらしい。文字コードもShift-JISよりもUTF-8というのが標準的になっているようで、でも修正するのも大変そう。まあ、ぼちぼち対応を考えていくのでしょうか。
- そういうわけで、atomというエディタを試験的に導入中。機能がいろいろと拡張できそうで、かなり奥が深そう。まだインターフェースが慣れない感じですが、、少しずつ使って様子をみてみたいと思います。情報はかなり豊富に出ているようですが、とりあえず使えるようになるまでに、ずいぶんといろいろ調べて時間をとってしまっています。習熟しようとすると、まだまだしばらく時間がかかりそうですが、最低限の使い方だけでも覚えると、けっこう良い感じになるかもしれません。
2018.09.19
夏休みも残り1日を残すばかりとなりました。いよいよ怒濤の後期に突入することになります。とはいえ今日は一足早く電機大での非常勤の授業が始まりました。実はそちらは先週がスタートだったのですが、合宿と被っていたため初回は休講として、今日からのスタートとなりました。1年おきに行っているところなので、いろいろと勝手が分からなくなります。前回までは遙か遠い千葉ニュータウンキャンパスまで毎週通っていましたが、今回からは北千住キャンパス。ここからだと別に近くはないですが、時間的には今までの半分くらいで着いたようで、授業が終わった後も意外と早く帰ってこられるな、という印象でした。キャンパス自体も街の中にあって、なんだかむちゃむちゃ遠くに来た、という感じではなく、気分的にはちょっとだいぶ楽な気がします。- 電機大の授業の資料やレポートを学生とやりとりするシステムが、前回と変わってしまったようで、前回ようやく何となくやり方が分かりかけてきたところで（おととしなので忘れちゃってますが）、また新しいシステムの方法を覚えないといけないようです。いろんなパスワードが分からなくなっちゃうんですよね。パソコンに覚えさせておくと、パソコンが変わっちゃうと手も足も出ず。とりあえず新しいパスワードを発行してもらって、システムにアクセスできるようになったところまで。ぼつぼつまた使っていくとしましょう。実践のシステムももうちょっと使えるようになるべき、という話もあります。
- さてそんなこんなで、明後日から授業が始まりますが、なかなか準備が進まず。開始早々の自転車操業状態が確定的な今日この頃です。ちょっとでも集中力が途絶えているのが気がかりです。週末も作業しないと、早くもとりあえず間に合わないような気が。。。やれやれ。
2018.09.14
2泊3日のゼミ合宿終了。今年は岐阜・愛知巡り。なかなか薄氷を踏むような状況もありながら、予定の多少の変更を行いつつも、なんとか無事に3日間の日程を終え、個人的にはけっこう充実した合宿になったように思います。実は岐阜・愛知は愛・地球博の年に一度合宿に行っており、養老天命反転地はそのときも行っていたし、メディアコスモスは去年（だっけな）行ってきたところだし、名古屋は何度か行っているし、新鮮味に欠けるかな、という気もしていたんですが、初めて行くハイタウン北方を内覧させていただいたり、多治見中学校を案内していただいたり、モザイクタイルミュージアムもインパクト強かったし、佐久島も一日天気が良かったり、と、がっつりと新しいものにも触れられる機会となりました。学生もいろいろ体験したり、現場の話が聞けたり、なかなか楽しかったんじゃないかなと思います。- 薄氷の一つ目は、なにより天気です。とくに今回は、養老天命反転地や佐久島など、外部の活動時間が長く、雨が降るとけっこうダメージが大きい計画になってました。合宿に行く前の天気予報では、合宿に行くまでは雨が降り、でも合宿中の3日間は曇り続きで、まあ何とかなりそうな感じかなと思っていました。しかし当日の朝の予報では、すっかり天気が悪くなっていて、初日は小雨程度だけど、2日目、3日目は雨ベースの予報に変わっていました。佐久島は雨が降ったら本当にやることはなく、こりゃプランBを考えないといかんかな、ぎりぎりまで様子を見るしかないな、という状況。蓋を開けてみると、初日は最初どんより曇りベースでしたが、少しずつ雲が切れ始め、青空も顔を覗かせるような感じに。夕方からちょっと雨が降り始めましたが、事なきを得ず。養老天命反転地とハイタウン北方をじっくりと堪能することができました。2日目は朝から一日雨。でもモザイクタイルミュージアム、多治見中学校、サツキとメイの家、オアシス21と建築巡りの一日。モリコロパークは、本当は晴れてくれることに越したことはなかったですが、大きな支障はなかったかなと思います。そして3日目。前日の予報では、午前中は何とか天気は持ちそうで、午後から雨が降りそう。これなら早めに行けばそれなりに楽しめるだろうということで、佐久島決行。蓋を開けてみると、まあカラッとした陽気にはなりませんでしたが、結局夕方まで天気はもってくれて、暑くもなく寒くもなく、自転車で巡るのにちょうどいいくらいの気候だったかなと。10時から5時までがっつりと佐久島を堪能することができました。
- 今回最大の薄氷は、3日目の佐久島行き。佐久島に行く船は本数が限られており、9時半の次は11時半。9時半の船に乗るには、7時台に名古屋発の電車に乗って西尾駅に着き、すぐに出発するバスに乗って港に行く必要があります。前日夜中のミーティングでみんな寝不足になりながらも、全員遅刻せずに時間通りにホテルを出発。名鉄に乗って鳴海駅で西尾線直通に乗り換えて、順調順調、あとは西尾でバスに乗れれば大丈夫。と思っていたら、発車の時間になってもなかなか電車が発車せず、そういえばさっき前方の車両だけ出発していたような気が。確かめてみると、同じホームに停まっていた前のほうの車両に乗ってないといけなかったらしい。次の電車は10分後くらいにくるけど、それではもうバスに間に合わない。どうしよう、せっかく早起きしたのに、2時間無駄にするしかないか。。。港の最寄りの駅は吉良吉田という小さい駅で、次の電車に乗れば、吉良吉田に9時5分に到着する。そこからタクシーで15分程度なので、そこでタクシーさえ捉まえられれば、ギリギリで間に合うかも。小さい駅なのでタクシーが何台も常駐しているわけはないので、とにかくタクシーを呼んでおこう。ということで、タクシー営業所を急いで調べて電話する。13人いたのでタクシー4台必要なのでお願いすると、4台は出せない、2台なら出せる、という返事。とりあえず2台は呼ぶことにして、さあどうする。もう1台くらい駅に止まってる可能性もないではないけど、小さい駅だし期待もできない。別のタクシー会社に電話してみると、ありませんと無碍な返事。さてどうしよう。。。別の人がもう1回さっきの会社に電話して、1台頼んでみたらどうだろう。いっぺんに4台も出したくない（理由は分からないけど）ということであれば、1台別に頼める可能性はあるかも。ということで、再度チャレンジ。ちょっと遅れるかも知れないけど、という条件付きで、1台頼めました。何だやっぱり頼めるじゃん。吉良吉田の駅に着いてみると、ちゃんと電車到着に合わせて3台待っていてくれて、とにかく全員乗り込むことに成功。出港5分前に港に到着し、滑り込みで乗船することができました。ちょっとお金が余計にかかることになりましたが、時間のロスに比べれば仕方なく。それにしてもなかなかきわどいチャレンジでしたが、無事に予定の時間通りに島に行くことができてほっとしました。
- なかなか充実した合宿でしたが、この間に機材がいくつかダメージを。iPad miniの外部スピーカーから音が出なくなりました。ヘッドホンからは出るようです。気がついたのは、目覚ましをセットしたのに音が出ない。幸いちょっと前に目が覚めたのですが、さて目覚ましが鳴るぞ鳴るぞと思ってても、あれ音が鳴らない。ふだん音量は0にしていたので、気がつかなかったので、もうちょっと以前からの不具合かもしれません。そしてニコンの一眼レフが、合宿最終日の夕方から動作しなくなりました。1回ちょっと落下させたのがダメージになったのかもしれません。落下後もしばらく撮れていたんですが、ときどき変なシャッター音だけがして撮れないときがあったりし始め、そのうち「以上を検出しました」というメッセージが出て、何をしても動作を受け付けなくなってしまいました。これは修理にだすより他なさそうです。悲。。。
2018.09.09
建築学会大会の2日目に行われた記念シンポジウム「祈りを包む建築のかたち ―福島・世界を念いながら」に参加してきました。まずフォトジャーナリストの安田菜津紀氏による基調講演。その後、福島大学名誉教授の鈴木浩先生による解題。そして、建築家の渡辺和生氏、明治大学の青井哲人先生が福島で取り組んでいることをプレゼンテーションし、最後に登壇者による討論会、というプログラムでした。震災後初の東北での学会大会ということで、おそらくこの記念シンポジウムは大会の目玉イベントの一つだったと思います。しかし、900人はいる大ホールで、客は100人も入っていなかったんじゃないか、というちょっと寂しい状態でした。でもなかなかいろいろと考えさせてくれるイベントではありました。青井先生の取り組んでいる「福島アトラス」の試みの話もたいへん面白かったのですが、一番印象的だったのは、鈴木先生による福島復興についての話でした。双葉町や浪江町の復興計画の策定に参加されたり、除染の調査などにも取り組んでいる立場からの解題でした。- まず、「復興」という言葉／現象にも「人間の復興」vs「惨事便乗型復興」という対立構造が見られるということ。多くの復興現場では、実際の人の生活や社会や環境の復興よりも、復興事業の補助金目当てのようなかたちで、現地の本当の問題を取り残したまま「復興」が進んでいる状況がある。そして、他の自然災害からの復興と比べて、福島の原発災害の大きな違いは、原発事故の収束・廃炉、そして地域の除染という、いつ終わるとも分からない長期性と、対応すべき範囲の広域性にある。しかし、その長期性・広域性の問題をまるで無かったかのように、局所的・短期的な復興施策が押し進められている状況にある。とくに現在の日本社会全般において、民主主義・基本的人権・住民参加・生活の質・地域コミュニティなどの社会的価値観が揺らぎ、軽視される傾向があり、今一度そうした価値観の重要性を問い直す必要がある。市場と公共（政治）の力だけで「復興」が押し進められ、市民や地域コミュニティが復興の主役になり得ていないのではないか。大事なことは、復興の目標として、一人ひとりにとっての「生活の質」「コミュニティの質」「環境の質」をどのようなものにしていくのか、その目標像を具体的にイメージできるようにすること。自分たちの目標がしっかりと見えるようになることによって、生活者が主体性をもって復興に取り組むことができるようになる。今は住民の意向として「故郷に戻りたい」「戻りたくない」というように二分して捉えているが、一人ひとりの思いは常に揺らいでおり、一方に収斂できるものではない。復興庁は2020年で終了しようとしているが、復興はまだまだこれから。住民、行政、専門家、メディア、事業者、ファシリテーターらが対等にラウンドテーブルにつき、合意形成の場をつくる必要がある。多数決によるのではなく、徹底的な情報公開と、互いの異なる立場を認め合うことをベースにし、目標像を共有して、それに向けての方策をともに検討していく体制をつくることが重要である。
- 論点が整理され、まさになるほど確かにそうだ、と思える話が盛りだくさんでした。そして鈴木先生の述べる「合意形成の場」の重要性を感じるからこそ、復興の現状の問題点の本質が浮かび上がってくるように思いました。おそらく原発の廃炉や除染の作業は、この先何十年単位ではなく、何百年単位に及ぶものになるでしょう。「生活の質」「環境の質」の目標像を明確にするためには、住人が、地域が、「放射能」とどのように共存していくのか、ということが検討されなければいけないはず。未曾有の大災害に対して、現状がいったいどうなっているのか徹底的に調査し、すべての立場からの情報公開がなされること、その上で、あらゆる英知を集めて検討していくしか方法がないでしょう。しかしその最も当事者である行政（国・県）と事業者（東電）は、これまで情報を積極的に公開しようとしてきたとは言えないし、逆に調査を縮小し、被害を過小評価する、あるいはまるで無かったかのように仕向けているようにも見える。合意形成とは逆の、さまざまな不信感の飛び交う疑心暗鬼の状態では「生活の質」や「環境の質」の目標像を立てることすら難しい状況。その意味で福島の復興は、何ら終わりに向かっているどころか、まだ始まってもいないとすら言えるだろう。復興のための基本の部分がまったく定まらないまま、どんな手法が有効なのか、誰の思いを優先すべきか、どんな建築が必要なのか、などを議論しても、まったくむなしいものに思われてしまう。今回のシンポジウムの「祈りを包む建築のかたち ―福島・世界を念いながら」というテーマは、最初から何となく違和感を感じていたが、まるで遠い過去に起きた災害に対するもののようで、鈴木先生の話を聞いたからこそ、福島を語るにまことに相応しくないタイトルだという思いを強くした次第です。
2018.09.08
9月4〜6日の建築学会＠仙台に参加してきました。学会会場は東北大学。仙台から地下鉄で数駅いった川内という駅で降りると、出口を出たらそこがキャンパス、という驚きのアクセス。駅からぞろぞろ歩いたり、混み合ったバスに乗らずに、すぐ行ける、という立地は、今日もよし行くぞ！という強い決意なしに、軽い気持ちで参加できるのがなかなか良いですね。ただ、学食が1カ所でそこに大勢が集中して大行列。となりの購買で何か買おうと思ったら、お昼時にはすでにすっからかんで食べるものは何もなく。駅の周りといってもすでにキャンパスの中なので、他にお店もなし。ということで昼食難民でした。- 発表が初日の午前中だったので、前日の3日入りして、ちょっといくつか建築を回ろうツアー。まずは原広司の宮城県図書館へ。月曜だったのでなんと休館日。中には入れず、外観のみの見学となりました。地形広場みたいなところは外部なので見られましたが。そこから岩出山に赴き、山本理顕の岩出山中学校へ。事前に見学の可能性を打診したら、この日は運動会の代休で誰もいないので見られません、とのこと。ここも外観のみの見学。巨大なウィングがインパクト大。次に、同じ岩出山の感覚ミュージアム（六角鬼丈）を訪れると、ここもなんと休館日。またもや中庭（？）のみの見学となりました。隣接する河原のほうにある「あったか広場」は利用できます、と書いてあるので行ってみたら、ただの河原でした。広場なんてあったか？登米市に移動して、隈研吾の森舞台を鑑賞。ここはついにオープンしていて、しかも舞台では近々披露される能の練習を行っていて、使用されている状態を見ることができ、なかなか得がたい体験となりました。各所が休館だったために早めに登米に来られたからこそ、こうしたタイミングに巡り会えた、ということかもしれません。石巻に移動して夕食。美味しい魚を堪能しました。
- 学会では初日の午前中に司会＋発表。今年は保育所のセッションでの発表でした。司会はなんだか久しぶりに当たった気がします。久しぶりに一生懸命研究発表を聞いていましたが、なんだかどこの大学でもみんな一生懸命調査して真面目に研究しているなあ、という印象。数字もグラフもほとんど出さない発表はやや肩身が狭いような気も。今年は学会期間中に関西に台風が直撃し、飛行機が飛ばなくなって欠席、という人がけっこう見受けられました。ニュースをみると、風で車がひっくり返ったり屋根が吹き飛んだり電柱が倒壊したり、すさまじい台風の様子が流れてきてびっくり。関西から学会に参加していた人も、自宅が停電だったり、住宅に被害を受けたりと、いろいろと影響を受けた人も少なくないようです。2日目は午前中、計画系の研究協議会に参加。いつもは2日目の午後なのに、今年は午前中に追いやられちゃったらしいです。午後は、福島をテーマにした全体の記念シンポジウムがあるということで、そちらに参加。午前中の協議会がやや時間を押してしまったので、大混雑の食堂でご飯を食べる暇はなく、この日は昼食抜き。シンポジウム後おなかがすいたので夕方にご飯を食べたら、計画系懇親会に参加する気がすっかり失せてしまいました。結局この夜は旧外山研の人たちに合流して楽しい時を過ごしました。
- 最終日の朝目覚めてびっくり。北海道で震度6強の地震があったという。仙台もそれなりに揺れたようですが、明け方3時頃だったので、まったく気がつきませんでした。ニュースをみると、道路がぐしゃぐしゃになっていたり、建物が損壊していたり、一番の衝撃は、震源に近いところの山という山が、あたり一面土砂崩れを起こしている映像。何だこれ、どういう状況？というくらい非現実的な図。そして北海道全域で停電しているという。その後、最大震度は7とのこと。大災害の連続に、ちょっと感覚がついていけないような感じです。映像だけみていると、日本壊滅しちゃってるんじゃないか、と海外の人には思われているかもしれません。
- 学会の後、一ノ関からレンタカーを借りて大船渡に移動。つい2週間くらい前にも来たばかりですが、今回は「居場所ハウス」での研究会・見学会by環境行動研究小委員会。到着したらもう夕方なので、田中さんからのレクチャーを受けた後、大船渡の中心部に移動して夕食。大船渡駅前のそのあたりは、海沿いの津波に流されたところで、「キャッセン大船渡」として商業施設が復活してきたところ。ホテルもその一角のようなところに立地しています。駅といってもJRの線路の後をバスの専用路にしたBRTという交通システムで、停留所になっています。このあたりに建っていた住宅は高台に移転して、住宅建設が進んでいます。そして海側は巨大な防潮堤が建設途中。高台からは海が見えますが、海の近くに降りてくると、コンクリートの壁によって海の景色はまったく遮断されています。陸前高田のほうに移動してみると、低地部分の大規模な盛り土工事が進行中。大船渡に比べて平野部が広いので、工事もかなり大規模なものになっています。海沿いはやはり巨大な防潮堤。でも住んでいた人は高台に移転し、あるいは避難先で新しい生活を展開しており、みんながみんな戻ってくる当てもないまま広大な盛り土によって生まれた土地は、誰がどのように活用するのでしょうか。しばらくはまだ延々と工事が続きそうな勢いです。津波に耐えて一本だけ残った「奇跡の一本松」は、すっかり観光名所のような雰囲気で、大きな駐車場のある一本松茶屋という土産屋では、一本松まんじゅうやら一本松せんべいやら一本松湯飲みやら、観光資源としての扱いになっているようです。でもその周辺では、国民宿舎や中学校の建物が、津波時の遺構として当時のままの姿を残してあり、かなり複雑な思いをすることになりました。とにかく、そのような復興の状況に触れ、震災から7年半も経っているのに、まだまだ復興は終わっているわけではなく、たとえ住宅が再建されているようなところでも、生活の再建はまだまだこれからがたいへん、ということでした。そんないろいろなことを考えさせてくれる、有意義な見学会となったと思います。