出版社:朝倉書店
出版年:2011年8月
編集: 和田浩一?佐藤将之
本書を手に取った皆さんは、設計実務やコンペ、大学?大学院での卒業設計や修士設計、授業で出された建築の設計課題などのために、フィールドワークをする機会が多くなっているのではないだろうか。また昨今は、設計者だけではなく、発注者や建物の利用者も、建築企画のためにフィールドワークを行う必要性が増えている。設計にリンクしたフィールドワークの機会がこれほど増えたのにもかかわらず、建築設計のためのフィールドワークをやさしく書いた本は見あたらない。本書は、大学で建築教育に携わる教師や設計実務に携わる建築家が、これまでに培ってきたノウハウを設計者、大学生、大学院生、発注者、利用者に伝えるために、フィールドワークをわかりやすく解説するものである。
(中略)
人々の生活の多様化にともに、建築設計それぞれのプロジェクトにおいて固有解が求められ、さらにプロセスに関しても評価される時代となっている。そのためにも、フィールドワークそのものをデザインし、目的と期待を持ってフィールドワークを行ってほしい。そして、フィールドワークのプロセスと楽しさを身につけた読者が、魅力溢れる作品を創出することを願っている。
(「はじめに」より抜粋)
目次
1.1なぜ、いまフィールドワークなのか 1.2建築設計における「フィールドワーク」とは何か 1.3建築設計のフィールドワーク 1.4設計のプロセスとフィールドワーク
2.1持ち物とはかり方 2.2調査のルール 2.3敷地?類似施設の調査
3.1場所と敷地を読み解く 3.2建築を読み解く 3.3人間の行動?意識を読み解く 3.4フィールドワークを「かたち」にする
4.1設計実務のプロセスとフィールドワークの意味 4.2住宅設計プロセスにおけるフィールドワーク 4.3福祉施設の建設における参加のワークショップ 4.4教育施設における設計実務でのフィールドワーク 4.5庁舎の計画?設計プロセスとフィールドワーク
5.1住宅 5.2集合住宅 5.3幼稚園?保育所?子ども園 5.4小学校 5.5中学校?高等学校 5.6大学 5.7福祉施設 5.8高齢者居住施設 5.9認知症高齢者のための施設 5.10 病院 5.11図書館 5.12劇場?ホール 5.13展示施設 5.14事務所 5.15葬祭施設
2003-2011, Space Design Laboratory, JISSEN Univ.