大学院での勉強や生活、お薦めポイントなどについて、修士を修了した先輩からの声をお届けいたします。
大学院生へ進学する前に学科の助手をしていました。助手の仕事は今まで3社で仕事をしていた中でも1番自分に合った仕事であり、心地よい場所だと感じていました。任期があるため、次の仕事を考えていたところ、夫に大学院に興味があるなら進学したら?と言われたことがきっかけです。
思い返すと学会での発表や学生のサポートで様々なことを知ることが楽しかったことや勉強したい気持ちがあったので大学院に進学することを決めました。
私は、今の人たちは「街に住む」より「家に住んでいる」と思っていると感じていて、人が街に興味をもつにはどうすればいいのかと考え、都市計画や街づくりについて学びました。街には老若男女様々な人がいることに興味があったため、視野を広げる必要があると思い、生活文化学科や現代生活学科の先生方の授業も取りました。
授業や研究を通じて「本質」を探求する力がついたと思います。
私は大学院生に入学したときに妊婦で、修士1年目の後期から1年間の休学をし、出産?育児をして、その後復学しました。妊娠中から先生方にお気遣いいただく場面があり大変救われました。復学後も、子の看病などで研究が計画通りにいかないこととありましたが、サポートしてくれる人がいること、子の存在が研究への励みになりました。
とても充実した生活でしたし、今後自分はどう生きたいかという軸や物事を考えるモノサシができたと思うので、人生においていい選択だったんじゃないかなと思ってます。
大学院は実践女子大学大学院以外にもたくさんあります。学費があまりかからずに進学できたり、仕事と両立しながら進学できるところもあります。退職してから実践女子大学大学院に進学するで上で辛かったのは長期履修制度が使えなかったことと、失業手当がもらえないことでした。
けれども、母校であることや生活に関することを研究されている研究科なので、妊娠?産後に理解のある先生方で、安心して研究できるところが生活科学研究科のお薦めポイントです。大学院自体は、自分の専門分野について語れるようになるくらい研究に向き合えるので自信がつくところ…ですかね。
妊娠中や育休を利用して学ぶことはとてもいいなと思う反面、経済面の不安や計画通りにいかない子育てとの両立という困難がありましたが、サポートしてくれる人や奨学金でなんとか卒業できました。学びたいと思ったらいつでも学べるものなのだとは思いますが、下調べや制度を利用すると、不安なく研究に専念できることをお伝えしたいです。
私は小学生の頃から疑問を持ったことに対して考え続けることが好きな子どもでした。
大学生の時に学問を究められる大学院に憧れを持っていたのですが、周りの友人が就職をしていく中、自分だけが大学院に行く勇気が出なかったことと、大学院で学ぶ研究テーマも絞れていなかったので、一旦は地元にUターンし、木造住宅の現場監督として企業に就職しました。
しかし、2年間企業で働いても、大学院に行きたい思いは消えず、大学でもっと学んでおけばよかったという後悔が強くなるばかりでした。
そんな中、縁あって東京に転職することになり職場の理解も得られたため、大学院に進学することにしました。
研究テーマは建築教育に関することです。自分が4年間ボランティアで通った「子ども建築塾」を主な研究対象とし、建築を「つくる」という学びが、今まさに社会で求められる創造する力の育成につながっているということを仮説とし調査分析を行いました。
大学院で論文執筆にあたり、多くの本を読みディスカッションをしたことで、考えをまとめる力が身についたと感じています。
また、大学院では生活環境学科の先生の科目だけでなく、生活文化学科の先生の授業も受けることができ、広範囲に専門的な学びを得ることができました。
私は仕事をしながら大学院に通っていたので、仕事が終わっても家でゆっくり過ごす時間より課題や論文調査に向かっていた時間の方が多かったです。
それでも自分が好きで学んでいたので、辞めたいと思ったり、進学を後悔したことは一度もないです。
大学院では少人数で授業を実施するため、先生も個別対応がしやすいようで先生との距離が近く、疑問に思ったことなどその場で何でも聞くことができました。
また、院生のための部屋もあり(写真左)、籠もって作業や課題をすることもできます。
学びを深めたい人にとってはかなり魅力的な環境だと思います。
自分で言うのも何ですが大学生にとって院生の存在は大きいと思います。
大学生を巻き込んでディスカッションした日々は楽しかったです(写真右)。
大学卒業後、設計事務所で建築設計に携わっている中で、クライアントの建築に対する意識と、実際に建築物や場を創り出すデザイナー?設計者側の両者に様々な問題があることを実感し、危機感と焦燥感を感じたことがきっかけです。
問題を解決したい!というわくわくと、自分の知識?経験のギャップを感じ、根拠を持って問題を主張し解決していきたいと思い、思考と実践の時間を確保するために院への進学を決めました。
進学理由の通り、とにかく興味のあること全てに思考の時間を設けました。修士1年では、私の持つ「なぜ?」を専門の知識(建築系、アパレル系、プロダクト系)を持つ先生方に共有し、講義を組んで頂きました。修士2年では、「建築における問題解決プロセスの可視化とその有用性」について研究を行いました。大学生の時は制作に没頭しており、論じることへの興味はあまりありませんでした。しかし実際に実務を経験し、形にするだけでは伝わらない思いや届かない人がいることを知り、また、言葉や数値にならない本能や直感のような、議論の場ではすぐに論破されてしまうことを、正式に表明し議論して欲しいと思い、この研究に取り組みました。論文という媒体ではどこまでできるのか。新たなわくわくに挑戦することができました。
2年間で達成したいと思っていた目標は全て果たすことができ、また、予想もしていなかったことにもチャレンジでき、大学院生活は想像以上の実りに結びついたと感じています。
自主建築勉強会を立ち上げ、学部生を巻き込みながら様々なプロジェクトを主催し、取り組めたことも大きな収穫でした。
自分を見つめる時間を確保できるという点で、大学院には大変な価値があると思っています。
でもそういう場所は大学院だけとは限りません。他にもきっとたくさんあり、あるべきで、またそんな時間を欲する時期も年齢も人それぞれ様々だと思います。ですが、大学院では、そんな曖昧な欲求を優しく見守り、積極的に協力してくれる大人たちがいることも確かです。
進む道に悩んだ時の、その選択肢の一つとして、大学院を候補に入れることをお薦めします。
今後は、これまでの学び?経験を基盤に、時間のデザインをしていきたいと思っています。
1人でも多くの人が、1秒でも長く、幸せな「時間」を過ごせること。
この夢を叶えるために私に何ができるのか、引き続き、わくわくに貪欲に突っ込んでいきます。
私は学部の時から大学院進学を視野に入れていましたが、大学卒業後は研究室の助手として務めました。その間に、教授の研究や学会発表の見学を通し、私自身、より専門的な知識を身に付け、1つの事を深く研究したいという思いが強まり大学院に進学を決めました。
研究を進めるにあたり、様々な視点から物事を見聞きし、問題解決をする大切さを学びました。また、私は教職課程を取得していた為、専門を活かし、大学生のティーチングアシスタント(TA)にも携わりました。そこでは教育指導を行う上で基本的な技能を学ぶことができました。
大学院では学部では学ぶことが出来なかった幅広い知識や技能を習得することが出来ました。さらに、研究を進め、修士論文をまとめる上で、研究の厳しさや奥深さ面白さを見出すことができ、大学院で日々経験したこと全てが自身の糧となり自信となりました。
大学院は少人数で授業を受ける為、先生方のきめ細かいご指導と助教?助手のサポートにより、自身の専門性がより高められます。また、本学の先生方、先輩方、研究室の学生の皆さんはもちろんのこと、学会発表などを通して他大学の先生方や学生と議論する機会が増え、研究内容に関わらず様々な意見や刺激を受けることが出来ます。
学びたい意欲がある方は是非、大学院に進学し専門性を高めて下さい。特に自分で時間を管理する必要がある大学院では、目的意識をきちんと持って取り組むと充実した大学院生活を送ることが出来ると思います。
ゼミに所属して建築について深く学ぶようになるうちに、自ら建築事務所へオープンデスクに行ったり、建築家の講演会を聞きに行くようになり、自分ももっといろいろなことに挑戦したいと思うようになりました。さらに、卒業研究で地元のまちづくりをテーマにした設計を行ったことでますますその思いが深まり、大学院進学を決めました。
“ひっかかり”をテーマとする建築設計やまちづくりを研究テーマとして学びました。授業は少人数なので、学びたいことを自ら先生に提案したこともあります。学会発表も毎年行い、良い経験となりました。さらに、実際に学内カフェの券売機をデザイン設計したり、町のカフェの改修を行ったり、市役所と協力してまちづくりのデザインをしたりと、学外のプロジェクトにも取り組みました。
大学院の二年間はほとんどをゼミで過ごしました。ゼミでは、後輩達の卒業研究や課題の相談に乗ることで、自分にとっての新たな発見にも繋がりました。また、様々なものを一緒に製作してみたり、プロジェクトを手伝ってもらったりもしました。休日には一緒に展覧会や建築を観に出掛けることもあり、楽しみながらも、すべてが学びに繋がっていたと思います。
私は大学院が、将来自分自身が何をしたいのか、そのためにはどうしたら良いのかを考え自ら行動してみる場となりました。そのため、大学院の二年間で行った活動がそのままやりたかった建築設計の仕事と、まちづくりの活動に繋がっています。 大学の四年間だけではなかなか出来なかったことなので、大学院に進学して良かったと思います。
思いついたことをなんでも自分から挑戦出来るのが大学院です。とても充実した濃い二年間でした。
学部時代に履修した実験の授業が好きで大学院に進学したいと思いました。また、卒業研究では思うような実験結果が得られなかったので、大学院では研究テーマをとことん研究して納得のいく結果を得たいと思いました。両親やゼミの院生の先輩に相談をし、進学を決めました。
大学院では研究テーマを決めて実験を行いました。従来にどのような研究がされているか文献を調べ、そこから自分はどのような研究をするのかを検討しました。実験では学部時代に使えなかった実験装置を使用するだけでなく、その原理についても学ぶなど、専門的な知識を身に着けることができました。
大学院生活では主に実験に時間を費やしていました。なかなか良い結果が得られず落ち込んでいた時もありましたが、先生や助教さんの温かい励ましがあり、安心して実験をすることができました。また学会発表など貴重な体験をすることができ、自身の成長に繋がりました。
大学院では自分の学びたい研究テーマについてとことん学べます。また、大学院の授業は少人数ですので、先生との距離が近いことも良かったです。学会発表では、自分の研究テーマを他の人に分かりやすく伝えることで、自身の研究についてより深く理解することができました。
大学院では専門的な知識を学ぶだけでなく、“納得がいくまでやり遂げる力”を身に着けることができました。また、所属ゼミはアットホームな雰囲気で、先輩後輩関係なくゼミ生の皆さんと仲良くできたことはとても良い思い出です。先生方がきめ細やかなサポートをしてくださいますので、安心して研究に取り組むことができます。
研究が中途半端になるのが嫌で、自分の納得がいくまで研究がしたいと思い、また、一つの事についてより専門的に学びたいと考えたためです。先生や親、先輩や友達に相談し、大学院に進学することにしました。
一つの分野について深く学ぶことができました。少人数の授業なので授業内でわいた疑問をその場で解決することができ、また、自分の意見等を言える機会が多く楽しかったです。実験等の実習も少人数なので自分が納得するまでできて良かったです。
国際学会など学会で発表する機会を頂け、非常に貴重な経験になりました。長野や静岡県など遠方での研究会に参加できました。これは、授業数が少ない大学院だからこそではないかと思います。また、学会では他校や企業の研究発表を聞くことで刺激を受けることができ、大変貴重な経験になりました。
大学とは違い大学院では授業数が少ないので、その分自由な時間で計画を立てる事ができました。少人数の授業なので、先生方や助手、助教の方々とも仲良くなれるのがお薦めポイントです。また、私の場合、周り多くの友達が社会人になっていたので、友人からのアドバイスが就職活動する際に大いに参考になりました。
大学での設計課題などの授業を通して、住まいや街といった人々の暮らしを考えることの面白さに気づきました。大学院で住まいや街について追究していきたいと考え、進学しました。
私は、大都市近郊の都市における路地空間がどのように利用されているのかを研究しました。また、研究以外では、建築に限らず様々なコンペに参加し、創作活動をしていました。これらを通して、自分で問題提起をし、その問題の解決方法を自身で考え、行動することを学びました。
大学院進学者が少人数ということもあり、教授と院生の距離が近く、大学とはまた違った授業内容でとても楽しかったです。また、先生方が院生の意見を取り入れ、授業を進めてくださるので、自分の研究に合った授業を受けることができました。
大学院で学んだ、問題提起や解決方法、文章構成などは、社会人になって必要な力だと思います。大学院では常に自分で考え、行動するので自然と問題提起力などが身に付くと思います。また、大学院は、大学よりも自分に対して自由に使える時間が多いと思います。研究テーマを追究することはもちろん重要なことですが、趣味に力を入れたり、興味を持って様々なことにチャレンジしたりすることで、新たな自分を発見できると思います。
大学院の2年間はあっという間でした。しかし、大学以上に得るものが多かったような気がします。