舞台美術家として著名な朝倉摂(1922-2014)が若き日に日本画家として活躍していたことはあまり知られていません。父は彫刻家 朝倉文夫、妹はのちに彫刻家となった朝倉響子という環境のもと、日本画を伊東深水のもとで学び、早くも1941年、19歳で文部省美術展覧会(新文展)に入選しました。戦後は、より現実に迫る絵画表現を追及し、労働者を題材にした作品を描きます。60年代には、社会に内在する問題を主題に、むしろ写実を離れ、新しい表現方法を模索します。60年代後半には舞台美術が制作の中心となり、1970年の渡米経験後は画家時代をふりかえりませんでした。しかし当時の活動は既存の美術の革新をめざした画家のひとりとしてきわめて重要です。このたびこれら渡米以前の作品を当館にご寄贈いただいたことを記念して本展を開催し、朝倉摂の前半生の制作の現場に迫ります。
会期:2017年11月6日(月)~12月16日(土)
会場:実践女子大学香雪記念資料館 企画展示室1?2
主催:実践女子大学香雪記念資料館
開館時間:10:00~17:00 *11月17日(金)、12月15日(金)は18:00まで開館
入館料:無料
休館日:日曜日、11月27日(月)[展示替えのため]