10月29日(木)に、学科講演会が開催されました。
この学科講演会は、3年生の必修科目である「生活環境学セミナー」の時間を使って毎年企画?実施されるもので、今年は「我が街を考える~地域活動から見る生活環境~」と題して、実際にそれぞれの地域で市民活動を実践されている3人の女性に講演をしていただきました。
「思いを共有し、形にする楽しさ」
ご自身の長年にわたる市民活動歴を語りながら、一人では出来ないことでも思いを共有する人たちが集まることで可能になること、そしてその楽しさをお話しいただきました。数多くの活動を通じて、市民の側からのまちづくりを実践されていらっしゃった思いには説得力があり、思いを共有し、形にすることの楽しさというよりは、大切さが伝わってきました。
「今を知ること。そして、伝えること。」
たまたま自宅を建てるときに借景としていた緑がなくなってしまったことをきっかけにして身のまわりの緑について考えはじめ、緑に関わるいくつかの活動に関わるようになり、自然観察を通じて私たちを取り巻く環境を子どもたちに伝えていくことが、この環境を守り、育てることになると考え、自然環境教育を通して次の世代へ緑や生きものの大切さを伝えていくことで、自然(美しい緑)と人間が共存できる街を、と活動されています。
「日野図書館と日野宿発見隊」
飛び出せ図書館!というコメントで始まった講演は、日野図書館分館長としての渡辺さんの「図書館は役に立っているのか?」という疑問から始まった「まちおこし」の活動報告です。まちのお宝は住んでいる人の生活そのものということから、写真集めを初めて「まちかど写真館inひの」という活動に広げて、図書館をまちおこしの拠点にしてしまいました。「くらしの中に図書館を」の原点を求めて、住民とともに活動している様子は、うらやましくもあります。
三者三様の活動の様子をお話ししていただきましたが、自分が生活をしているまちをどうしたら自分たちの手でよくしていけるか、ということを考え、行動しているというのは共通しているように感じます。 普段、あまり関心のないテーマであったかもしれませんが、みんな熱心に聞いて、身のまわりの環境について考えるきっかけになったように思います。
(高田典夫)