卒業制作は、一生に一度しかない自己表現のチャンスですが、そのなかで自分たちが生活をしている環境?社会に何らかの刺激を与える提案として欲しいと思います。現状を調査?把握し、問題点を抽出し、それらを基にして明解な提案としてカタチを提示する???という一連の作業は、いままでやったことのない未知の世界かもしれませんが、できれば無鉄砲に、また、がむしゃらに、自分の想いを描き続けて欲しいと思います。卒業制作は、いってみれば、これからデザインを武器にして戦っていこうという決意表明であり、その第1歩であろうと思います。
終わるためのセレモニーではなく、始まりのファンファーレといってもいいかもしれません。
華々しく、あでやかに響き渡るファンファーレは、自分自身を奮い立たせ、廻りの人たちをも元気にさせてくれます。今年度も数多くの力作が並びました。これからいろいろな課題に取り組もうとしている後輩たちにとっては、目標であり、超えなければいけないハードルでもあります。
建築デザイン研究室 高田典夫