1950年に設立された実践女子大学短期大学部が設立70周年を迎えましたた。記念号(42号)が2021年3月10日に発行されたのでその内容をお知らせします。
巻頭には、城島学長、武内学部長、高瀬先生、そして既に退職されている遠藤先生、小林先生、寺出先生、日野先生がお祝いの言葉を寄せています。また短大の歴史、2014年度をもって廃止された懐かしい神明校舎の写真、そして現職教員による原著論文など、読みどころ満載の内容となっています。
記念号を本学機関リポジトリに掲載しましたので是非ご一読ください。
ちなみに、歴代の短大、学科紀要の創刊の辞、編集後期はどうなっていたでしょうか。少し振り返ってみましょう。
○実践女子短大評論 創刊号 (1978.3)
編集後記
短大が日野に移転(註:1976年)してから、もっと研究を自由にすすめ、一般社会を啓蒙する意味で、本学に開設されている国文、英文、家政全般に亘る雑誌の計画があった。それはあまり型にとらわれないで、文科?家政の綜合的見地からすすめてみたい(中略)先般文部省委員の本学文科系の視察に際して、或る委員から「日本の短大教育発展の意味から、併設されている大学と合併でない研究紀要を編集してみては如何か」との助言もあって、その発行に拍車がかかった。
○実践女子短期大学紀要 第23号(2002.3)
短期大学学長 飯塚幸子「実践女子短期大学紀要第23号刊行によせて」
この度の評論から紀要への変革は、短期大学紀要としての明確な位置付けと内容を示すものです(中略)研究は学内外に発信し公表し、その評価を受けることによって、研究者は自らの力を知ります。同志からのエールを受け、または厳しい批評を受けるなど、その反響を糧にして研究を高め、さらに深めていくことが出来ます。論文がきっかけとなって研究者の連携に発展することもあり、新しい人脈によってよりひろく情報交換の場が開かれることも期待されます。紀要が有効に活用され、実践女子短期大学の社会貢献が研究の面でも高まることを願っています。
短期大学部長 加藤裕一 「短期大学紀要刊行に寄せて」
紛れもなく「短大評論」は実践短大における研究の足跡であり、この間の教員の研究意欲を物語るものでしょう。短大の存続が喧しく言われる昨今、紀要という学術研究誌を標榜する名称に変わった本誌は、短大の存在を証明できる重要な使命を担っているといっても過言ではありません。また、そのようになることを切望してやみません。
○実践英米文学 創刊号(1972.1)
巻頭言
佐藤吉介「実践英米文学」発行について
「実践英米文学」は、「実践文学」(註:大学?短大の文科系学科で発行されていた雑誌)が今回、文科系各部各学科に分れて発行する刊行誌のうち、短期大学英文科の雑誌である(中略)。これまでの「実践文学」のありかたとして教員、学生相互の雑誌といっても、いつも教員の書いた論文、解説等が一方的に学生の手許に配布される方法がとられてきたことである。今後は出来るだけこのありかたをやめて、学生一般も参加し、学生の調査、研究等を発表してほしいし、更には、根本的な疑問や興味を解きほごされる場となるよう望んでいる」
○Jissen English Communication 第32号(2002年3月)
編集後期 H
短大改組により学科名称が英文学科から英語コミュニケーション学科に変わったのを機に、改組完成年度の今年、学科誌も『実践英米文学』から『Jissen English Communication』に変更することになった。ただ名称は変わっても、これまで31号まで続いてきた『実践英米文学』の精神はそのまま継承されるので、号数は引き続き32号とした。本誌が以前にも増して、教員や学生が、研究?授業?ゼミの発表する場として充実することを願って止まない。
○歌子 創刊号(1993.3)
編集後記 さ
長年の間、実現を願っていた学科雑誌『歌子』をここにお届けします(中略)本誌『歌子』は大きく言って三つの顔をもっています。一つは教員が自らの研究成果を世に問う場であり、二つ目は学生が日頃の研鑚の成果や学生生活を発表報告する場、三つめはこれらを始めとする本学科の研究教育内容を広くわかりやすく伝える場、この三つです。
○生活福祉 第1号(2001.3)
創刊のことば
私たちは、いまここに生活福祉の旗をかかげる。旗をもつ手が、時にはその重みのためにうちふるえることもあるかもしれないが、心持ちは高々と大空高く旗をかかげたい(中略)。この「生活福祉」なる言葉は、私たちがこれから自らの手で新しく開拓していかなければならないフロンティアを指し示す(中略)相互に教え?教えられる、そういう関係のなかで、私たちは手をたずさえてフロンティアをめざしたい。それぞれの立場で力を出しあい、共に支えあうこと、それが生活福祉のなによりも大事な精神なのだから。そのような気持ちを心に強く抱いて、私たち一同は、ここに学会誌『生活福祉』を創刊する。