修了生の活躍
美術史学専攻修了生の中には、美術館学芸員など美術関係の仕事についている人が多数います。
金原さやこ氏
企画、担当に参加した展覧会「美術工芸の半世紀 明治の万国博覧会[Ⅲ]新たな時代へ」(2017年、久米美術館)が、2018年度、第6回ジャポニスム学会展覧会賞を受賞。
この展覧会は久米美術館と霞会館との共催で「美術工芸の半世紀 明治の万国博覧会」全3回シリーズとして企画され、「[Ⅰ]デビュー」(2015年)、「[Ⅱ]さらなる挑戦」(2016年)に続く最終回。万国博覧会に焦点をあてた展示内容に加え、カタログ論文、解説も高く評価されました。
(一般社団法人霞会館学芸員、美学美術史学科卒業、美術史学専攻修了生、本学非常勤講師)
銘苅由佳(橘さつき)氏
寄席文字職人橘さつきさんとして活躍中。現在のお仕事と本学での学びについてインタビューで語っています。
先輩からのメッセージ
2017年度修了生
大学院では 19世紀にフランスで活躍した画家ギュスターヴ?モローの《旅人オイディプス》という作品について研究していました。大学時代からモローについて研究しており、モローが捉えていた神話主題を考察するべく画家の手記やオイディプス悲劇が当時どう伝わっていたかに関する調査も取り組んでいました。
現在は福島県にある諸橋近代美術館に学芸員として勤めています。専門が西洋近代美術ですので大学院で身につけた知識や経験はそのまま活かされており、作品の調査や関連する正確な情報を対外的に出していくこと等、日々励んでいます。また美術館が裏磐梯という自然豊かな場所にあることから、専門に関係 なく学芸員一同 IPM (総合的防害虫管理)に取り組んでいます。
2012年度修了生
展覧会などで利用される音声ガイドを制作する会社に勤めています。美術史学専攻には、広い分野にわたって専門の先生がおられ、日本、西洋、東洋の各時代の美術史を学ぶことができます。私は大学?大学院を通して日本近代美術を専門に学んできましたが、音声ガイド制作にあたっては専門以外の展覧会に携わることが多々あり、実践で学んだ6年間が大きな基盤となっていると感じています。
また、美術展はもちろん、科学?歴史?文化施設など、音声ガイドが導入されるジャンルは多岐にわたります。幅広い分野の音声ガイド制作に携わることができるので、新たな発見も多く、とても充実しています。
音声ガイドは、お客様に展覧会をより深く味わっていただくためのツールです。展示されている作品は、語られる文脈によってさまざまな「顔」を持つため、展覧会の構成や意図に寄り添って、わかりやすく情報を発信していくことで、作品とお客様の橋渡しとなれるよう心がけています。