実践女子大学香雪記念資料館では開館以来、女性画家の作品の収集?調査?研究を重ねてまいりました。あまり知られていませんが、近代以前、つまり江戸時代にも多くの女性が絵筆を執っていました。しかも、実にさまざまな立場の女性たちが絵を描いています。
今回ご紹介するのは、江戸時代中期以降盛んに描かれるようになる、日本の文人画風絵画のいわば女性版です。耳慣れない名前も含まれているかもしれませんが、いずれも男性が描く作品に勝るとも劣らぬ作品ばかりです。一名「南画」とも呼ばれる、その画風の大成者?池大雅の妻?玉瀾をはじめ、谷文晁の妻や妹など、絵師であった夫や父や兄に家庭内で絵の手ほどきを受けた女性がかなりの数を占めています。
その一方で、男性に従いつつも、依存しない女性たちも出てきます。そうした女性の代表格が、江馬細香と張(梁川)紅蘭です。ふたりはともに現在の岐阜県大垣市の出身で、その画技と生涯に魅せられて、当館ではふたりの作品を随分と調査させていただきました。今回はそのうちのいくつかを特別にお借りしています。ほとんど岐阜県以外では初公開となる作品です。どうぞ、お楽しみください。
会 期 :2021年9月20日(月?祝)~10月30日(土)
※9月20日(月?祝)~10月3日(日)は臨時休館。
開館時間:10:30~17:00
休 館 日 :日曜日、9月23日(木?祝) ※ただし10月10日(日)は開館
入 館 料 :無料
会 場 :実践女子大学香雪記念資料館 企画展示室1?2、下田歌子記念室
主 催 :実践女子大学香雪記念資料館
後 援 :渋谷区教育委員会